豹那「...___。

ごめんなさい...」


((....豹那ちゃん...?))


東雲「存在証明じゃよ」


((そう言った東雲君は、手袋をつけた手で軽く豹那ちゃんの背中を押した。
目線の先には、今日の豹那ちゃんのおやつを持った帝くん))




帝「ヒナのおやつ食っちゃうぞー」



豹那「....!
っま、まままま、待ってくださいダメです!
折角月子先輩が作ってくださったシフォンケーキなのに!!」


((タタタッ、と帝君の元へ駆け寄っていく豹那ちゃん。
小さくなったその背中を横目に、また東雲君が口を開いた))



東雲「ピアスを開けるときに伴うあの痛みは、生きているからこその痛み。

今、ヒョウはひどく不安定じゃ。
ピアスを開けると言うある意味の自傷行為によって、己と言う存在を確かめておる。


辛さを紛らわす。
ストレスが、空いた穴の数じゃ。

止めてやるのが務めなんじゃろうが...のぉ...。
かえn....否、あやつの父親を見ておるようで、言葉が出てこんのじゃ」



∨...豹那ちゃんのお父様...。東雲くんはその方ともお知り合いなの?




∨(どうしてホールだけなのかしら...謎だわ)豹那ちゃん、ピアスは着けないの?