竜也「...!

月子...。
オイ、狼華。
見ろって、月子だぞ」



((狼華ちゃんの部屋には、いくぶん落ち着いたのか赤い目をこする狼華ちゃんと
その目元を濡れたタオルで拭いてやる竜也くんがいた。
狼華ちゃんの大きな目が私に向けられる。

相当泣いたんだろう、真っ赤だった))



狼華「っひ、ぐ...!
月子ちゃあん...!」



((とてとてと駆け寄ってきた体を、抱き締める。

嗚呼...震えてる))



竜也「悪ィな。
お前も辛いだろ...。
さっきまではもっと酷かったんだ。
やっと落ち着いて、豹姉ちゃんが着替えにいった感じ。

狼華、もういい加減泣くなって。
目ぇ痛くなるぞ」



((そう言って、濡れたタオルを狼華ちゃんの目元に押し付ける竜也君。
やっぱり、お兄ちゃんだなぁ...


ふと、狼華ちゃんがタオルを退かして私の服をくいくいと引っ張ってきた。


まだ薄く涙の膜が張っている目が、じっと見つめてくる))



狼華「月子ちゃん...お願い..。




豹姉を一人にしないであげて。


ほんとは、私よりずっと、寂しがりやだから...」






竜也「...安心しろ、狼華。


姉ちゃんはそれ以上に強いから




別の部屋に行こう




√狼華の部屋