水前寺「月子さーん!!(タタタッ」((あ、俊太くん!!
夕日をあびて燃える校舎を後にし、私はクラスメイトの俊太くんと帰路を共にしていた。
俊太くんは幼馴染みで、家のちょっとしたこともあってかなりの仲良しだった。
普段はちょっと気弱で頼りないけど、内側には誰にも負けない強さを秘めている。
それはおいておくとして。
今日は満月だったな、と思い出した))水前寺「...月子さん。
本当に、今日やるの...?」((...うん、やるよ。
多分だけど、既に召喚を済ませた人もいる。
今日は一段と魔力の濃度が濃いし...。
何らかの被害も出かねないよ))水前寺「...そう、だね。
護るためには...それしかないよね。
うん、僕も全力でサポートするよ」((...ありがとう、俊太くん。
ごめんね、巻き込んじゃって))水前寺「謝ること、ないよ。
僕の使命でもあるんだから。
父さんも、言ってた。
次の聖杯戦争こそ、絶対に被害を出すな、って」((___そう。
聖杯戦争だ。
私の家と俊太くんの家は、その聖杯戦争に各々関わっていた。
過去の聖杯戦争に参加した人もいれば、見守り続けた人もいた。
俊太くんのお父さんは、前回の聖杯戦争で命をおとした。
私の両親とともに。
その時の遺言が、聖杯戦争で被害を出すな、というもの。
亡き両親の言葉を継ぎ、実現するため、私達は必死に勉強した。
聖杯戦争への参戦には英霊...サーヴァントという過去の英雄の召喚をしなくてはいけない。
魔力のことも考えて、私が契約を結ぶマスターになり、俊太くんはサポートにまわることも決まった。
今日は朝から魔力が濃い。
嗚呼____))‡‡始まるんだ、聖杯戦争が
‡‡聖杯をその手に