(そう呟くと、国俊の目が少し鋭くなった)
……ダメだ。
主さんは働き過ぎだ。
普段の生活もあるのに、本丸の仕事を一人でこなしている。
皆、本当は知ってたんだ。
主さんが夜遅くまで仕事して、その疲れを俺たちに悟らせないようにしてること。
眠いはずなのに明るく振る舞って、無理して笑っていたこと。
頑張っているからこそ、誰も言えなかった。止められなかった。
本当は……本当は、主さんがこんな風になる前に、誰かが言わなきゃいけなかったんだ。
違う、誰かじゃない。
一番近くにいた、俺が言わなきゃいけなかったんだ。
無理すんなって……叱んなきゃいけなかったんだ。
ごめん……ごめんな、主さん。
頼むからもう、無茶しないでくれよ……!
(国俊の目がじんわりと滲んでいく)
(私はこの子に、皆に、どれだけ心配をかけてしまったのだろう)
(疲れたこの体では、必死に涙を堪える国俊の手を取ることもできなかった)
続続続倒れる