宗近「そんな中、ある小さな村に住む青年が、その妖怪の正体を暴き、さらには捕まえてやろうと一人夜道を見回っていたそうだ。辺りは暗く、生温い風に煽られて木々が不気味に擦れる音だけが響いていた。その時、例の鳴き声が聞こえてきたそうだ。青年は果敢にも鳴き声のする方へと歩を進めていった。そこで見たものとは……」
見たもの、とは……?
宗近「……なんと、尻尾まで真っ白な犬がいたそうだ」
………………そ、それだけでございますか?
宗近「ああ。面白い話、ならぬ尾も白い犬の話だっただろう?」
……洒落でございましたか……。
私、本当に恐怖を感じておりましたのに……。
宗近「はっはっは。どうだ、主。良い暇つぶしになっただろう?」
(本当にただの暇つぶしだった……)
(廊下END)
廊下で会った刀をビデオに収める4