おや、主殿。
その様子ですと、もしや万屋の帰りですかな。
(近づけば、思った通り一期一振がそこにいた)
(優しく微笑む彼の両手にも買い物袋が提げられている)
(珍しいなと思いつつそっと中を覗いてみると、そこには今日一日で随分と見慣れたものが詰め込まれていた)
これですか。
実は最近弟たちが口を揃えて花火をやってみたいと言うものですから、こっそり買いに出たんです。
つい買い過ぎてしまいましたが、弟たちも余るくらいが喜ぶでしょう。
……と、もしや主殿も同じ考えで……?
(一期が私の買い物袋を覗いて苦笑を浮かべる)
(増えるならば一つも二つも変わらないだろう)
(互いにそう言って笑い合っていると、またまた前方に見知った集団を発見した)
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