(廊下を歩き、曲がり角に差し掛かった瞬間)
(ドンッ!と誰かにぶつかってしまった)
(転びそうになったときグイッと腰を支えられる)

…………。
(ぶつかった相手は先ほどエゲツないスパイクを決めていた人だ!とりあえず謝らないと…)
(すみません、前をよく見てなくて…お怪我はありませんか?)
………ないけど、お前は。
(怖い)
(よかった、私も怪我はないです……あの、さっきのスパイク人殺せそうですごかったです。では私はこれで…)
…………待てよ。
(…はい?)
………
…………
……………ぶつかって悪かったな。
(え?)

(あ、行ってしまった……あの人、背が高かったなあ。あ、転ばずに済んだお礼を言いそびれてしまった…)