……おまえは知らねェだろうけど、イレイザーはずっと昔に見た幻影を追いかけてんだよ。
いつも死にそうな顔をして、それでも諦め切れないからって、柄じゃない教師にまでなっちまって。
今じゃすっかり板についてるからそうは見えねえかもしれねえけど、あいつが先生やるって言い出した時はマジビビったよ。確かに誘ったけど絶対頷くとは思わなかったわ。
自分から教師なんてやるような奴じゃなかったからなァ、あいつ。
だけどおまえが入学してきてからは、不思議なほどにその足をピタッと止めちまった。
高校の時のイレイザーを見ていた俺からすれば、到底信じられねえ話だ。
それぐらいにおまえはイレイザーの"特別"なんだよ、○○。
あいつは薄情な奴じゃねえから、たぶんイレイザーなりに考えて行動してんだと思う。
俺はそこんとこ詮索するつもりはねえし、これからも手を出すつもりはねえ。
だから○○。今のうちに覚悟しといたほうがいいぜ。
卒業したらイレイザーは猫を被る必要がなくなるからな。おまえが想像してるよりも、精神的にがっつりのしかかってくるだろうよ。
おまえが苦労するだろうなって言ったのはそういうこと。アンダスタン?
私の愛は底無し沼らしいですから。のしかかられたら受け入れるまでです!