(...夜中に目が覚めてしまったものの、なかなか寝付けないので暖かいものを飲みに行くことにした。)


(寄宿舎を出て学校へ入り、食堂の前を通りかかると、中に誰かいるのが見えた。)


(…真宮寺君だ。)


(私は声をかけようとしたが、彼の様子がいつもと違う事に気がついて、出かけた言葉を引っ込めた。)


(...1人で何かをブツブツと呟いている。本を読んでいるわけでもレポートを書いているわけでもない...その挙動はまるで誰かと話しているようだ。)


(…ふと呟くのを止めたかと思うと、彼はゆっくりとこちらに振り向いた。)


(…まずい…。)


(私は全速力でそこから逃げ出した。)



逃げる