(目を覚ますと、私は自室のベッドの上にいた。)
(起き上がった途端明晰夢のようにふわふわした感覚に襲われる。)
(ここが夢なのか、現実なのか…わからない。)
(すると、部屋にお姉さんが入ってきた。)
…あら、やっと目を覚ましたのね。
気分はどうかしら?
(悪くないよ。)
そう、それなら安心ね。
…今宵の月はとっても綺麗よ。
また一緒にお散歩しましょう?
(お姉さんと一緒に外へ出ると、今まで見た中で最も美しい月が輝いていた。)
(相変わらず真宮寺君は話さない。)
(皆はきっと、二度と戻ってこないだろう。)
(右隣の彼女は、嬉しそうな顔で月を見上げていた。)
(…彼女のいない世界なんて、)
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