…姉さん、あの学級委員さんとは仲良くしてる?
正義感に溢れていて、人の為を思っていつも行動してて、野球部のマネージャーで忙しいのにクラスの皆の為にあんなに頑張って活動して…本当に美しい精神を持った、姉さんの友達に相応しい人だと思って送ったんだヨ。

学校を出て待ち伏せして、人気の無い森のそばでなんとか殺すことができたけど…正直誰かに見られてないか不安だったんだ。
でも、クラスの誰もが偶然起こったこっくりさんの事件を原因だと思い込んでいたようで一安心したヨ…ククク。

…でも、一人諦めずに彼女を探している人がいたんだ。
ほら、姉さんも知ってるでしョ?あの学級委員さんと仲のいい友達サ。
彼女のことはそれまでさほど気にしていなかったんだけど、少し気になったから1人で行動する彼女の後をつけてみたんだ。
そしたら、彼女は森の中で学級委員さんを必死に探し始めたんだヨ。
その瞬間、僕は彼女を姉さんの友達にすると決めたんだ…自分の身を危険に晒してでも友人を探し続ける。こんな美しい友愛を見せてくれる人は早々いないと思ってネ。

彼女は辺りが暗くなっても、どんどん森の奥へと入って行ったんだ。
僕は彼女がずっと探している友人の「ありか」を見つけるまでは待っていようと思っていたんだけど…全く違う方向に進み始めたから、もうそこで声をかけて姉さんの元へ送ろうとしたんだ。

そしたら、突然人影が現れたんだ。
当然彼女は驚いて、悲鳴をあげながら元来た道を駆けて行ったヨ。
…僕は気づいたんだ。あの人影は学級委員さんで、彼女は大切な友人を逃がすために現れたんだって。
自分の正体を明かすこともせず、ただただ大切な友人守りたいという気持ちから来た行動…本当に美しいものだよネ。
僕は感動して、逃げていった彼女を追う事も忘れて帰ってしまったんだ。

折角のチャンスだったのに、ごめんネ、姉さん。…でも、後でちゃんと送ったから許してくれるよネ?

意味がわかると