(…夕暮れの道を2人で歩いて帰る。)


(背の高い彼は、私の歩幅に会わせてゆっくりと道を歩んでいく。)


(…無言。)


(さっきから、2人揃ってずっと無言だ。)


(目を合わせることもしない。ただ2人並んで、夕日が真っ赤に染め上げた帰り道を歩いていくだけ。)


(…私はなんだかじれったくて、足を止めた。)


(彼も、それに合わせて立ち止まった。)


(…彼の顔を仰ぎ見れば、彼もまた、夕日の赤に染まっている。金色の目がキラキラと怪しげな輝きを放っていて…とても美しい、と思った。)


(…ねぇ、変な事言ってもいい?)


(…私ね…ずっと前から真宮寺君のこと)

夕暮れの道