(…目が覚めると、私は自分の部屋の布団の中にいた。)


(…素敵な夢を見ていた気がする。しかし、思い出そうとするとうすぼんやりとしたレースが邪魔をして、はっきりとは思い出せない…。)


(時計を見ると…後15分で朝食の時間だ。どうやら完全に寝坊したようだ。)


(急いで朝の支度を済ませて部屋から出ると、扉の前に最原君がいた。)

おはよう、ミョウジさん。

君が寝坊だなんて珍しいから、様子を見にきたんだ。
見たところ、体調が悪いとかでは無いようだね。

…あのさ、ミョウジさん。
君って、真宮寺君のことが…。

…いや、やっぱり何でもない。
早く食堂へ行こう。皆待ってるよ。

一炊の夢