(皆に彼女の死を伝えた後、僕はAVルームへと戻った。)
(ドアを開けた瞬間に、一足先に来ていた百田くんに質の悪い冗談はやめろと詰め寄られた。)
(部屋を見ると、彼女の遺体も、床一面に広がっていた血潮も、忽然と消えていた。)
(皆と一緒に話した結果彼女の悪戯ではないかということになったが、その日のうちに彼女が戻って来ることは無かった。)
(そして先程、モノクマーズから謎のビデオを配られた。…内容は百田くんの大切な人についてだった。)
(…あれ。)
(彼女って誰だっけ。)
(そもそも、そんな人いたんだっけ。)
(ビデオが配られる前の日、僕は何をしていたんだっけ。)
(赤松さんが死んでから、何をしていたんだっけ。)
(…思い出せない。)
(何も思い出せない。)
(何一つとして思い出せない。)
(…あぁ、そうだ。)
(赤松さんが死んだのは、昨日だった。)
トゥルーエンド