(気がつくと、私はどこかの部屋の椅子に座っていた。)
…あら、目を覚ましたのね。
(最初に目に飛び込んできたのは綺麗な女の子だった。…一体誰だろう?)
ここは才囚学園…という場所らしいわ。
貴女が教室のロッカーの前で倒れていたのを、そこにいる彼…真宮寺くんが見つけて、ここまで連れてきたのよ。
(少し横に目を遣ると、髪が長くて背の高い、怪しいマスクをした男の子がいた。)
(それ以外にも個性的な見た目をした人が、皆一様に私のことをじっと見ている…。)
貴女の名前はなんて言うの?
(私の名前はミョウジ ナマエ…と、そこまで口に出して私は違和感を覚えた。)
(…記憶が無い。目を覚ます前までのことが何も思い出せない。)
(その事を彼女に伝えると、とても驚いた様子で目を丸くしていた)
…貴女は私達よりも重症ね。
記憶が全て無くなってしまうなんて…。
でも、今それを嘆いていてもしょうがないわ。
詳しい事は後で説明するけれど、今私達は大変な状況下にいるのよ。
ただ、まずは自己紹介をしなければ始まらないわよね。
はじめまして、ミョウジさん。
はじめまして