悪ぃ、歩くの早かったか?
…掴むならこっちにしとけ。


(手を繋ぎなおすと、焦凍君はさっきよりもゆっくりと歩き出した)
(隣を歩くその横顔を見上げて、思わずへらりと笑みが零れる。と、そんな私を見た焦凍君が、ほんの少しだけ、口元を緩めた)

(ああ、やっぱり、)

(この人のことが、とても好きだなぁ)


袖を掴む