(図書館で一人、沢山の本を周りに並べながら、少しでも手がかりになりそうなものを探す。
転移魔法?召喚魔法?別世界はあるのか、異世界に行った偉人、とかなんとか、色々と気になるものを引っ張り出して片っ端から文字を眺めていた。)
ーーー こんにちは、〇〇さん。
随分と熱心ですね。……お勉強…ではなさそうですが。
(自分の正面の席にアズール先輩が座った。私の周りに重なっている本のタイトルを目を細めて眺めている。)
……召喚魔法のすべて。こちらは役に立ちませんよ。低級のモンスターの召喚にあたり必要な物が書いてあるだけです。異世界から人間を召喚する……なんて大掛かりな魔法については書いていませんね。
こちらの転移魔法についての書籍ですが、半分は作者の予想で書いたもので、ほぼ娯楽として、フィクションの物として楽しむ内容となってまして、こちらも無意味です。
またこちらの、異世界に行った偉人が書いたとされる本ですが、こちらも八割はフィクションだと考えた方がいいです。この人、嘘つきでその口で金を稼ぐと有名だったらしいので。
(積み上がっている本をひとつひとつ否定していく。
全ての本を無意味と言われてしまい、がっくりと肩を落とした。)
………世界中の本が集まっているとはいえ、学園にある本では限界があるでしょうねえ。
規制されて学園には置けない本も沢山ありますから。
そうなんですね……(しゅん)