ん……?ああ、確かに……珍しく周りが静かだと思ってたんだが、他に人がいないだけか。
はは。…二人っきりだな?
なんか変な感じがするよ。いつも必ず、誰かしらと一緒だろ?中々〇〇のことをひとり占め出来る機会は無いからな。
もう寮に戻るつもりで居たが……せっかくの二人きり、勿体ないな。
(近くのベンチに座ると、隣をぽん、と叩き)
もう少しだけのんびりしてから帰る事にするよ。
な、〇〇も付き合ってくれるだろ?二人きりを一人きりにはしないでくれよ。
飲み物とお菓子でもあれば尚良かったんだが……持ってくる間に邪魔が入りそうだしなぁ。
ほら、お前にはおっかない護衛が沢山付いてるだろ?
……こうして、悪い奴に取って食われないように、あいつらはいつも目を光らせてるからな。本当に油断も隙も無いよ。
(クス、と笑って、少しだけ体を寄せて来た)
………ふ。……いや。何でもないよ。
……そうだ、明日の放課後、オンボロ寮に行ってもいいか?ケーキを焼く予定なんだ。良かったらお裾分けを持って行くから、グリムと食べてくれ。