(そう言ってアズール先輩の手に触れる。すらりとした綺麗な手荒れ知らずの指。爪もぴかぴかで、ささくれなんてものは無い。指輪とかしたら似合うだろうな。)
あ、ありがとうございます…
その…僕自身もモストロラウンジで、たまにキッチンに入ったりしますからね。その際に手が荒れていては、お客様に不愉快な思いをさせてしまうでしょう?
勿論商談の場でも、こういった所から清潔感と言うものは出ますから。
普段からハンドクリームをこまめに使用していますし、乾燥が酷い時は手袋を付けて寝る事もあります。
僕にとって手は商売道具でもありますから。
……あ、あの、そろそろよろしいですか?離して頂いて……
(じーっと手を見つめていると、アズール先輩の頬がじわじわと赤くなっていく。すみませんと言って慌てて手を離した。)
…い、いえ。……嫌な訳では無いのですが、その、じっと見られると少々困ると言いますか……。
……ゴホン。〇〇さんは?普段から手のケアはしっかりとされていますか?
オンボロ寮は特に乾燥が酷いですからね。そうだ、宜しければ今度貴方に僕の使用しているハンドクリームをプレゼントしますよ。
〇〇さんの指だって綺麗なんですから、ケアを怠っては勿体ないですよ。