おや……それはつまり、僕と契約したいという事ですか？
フフ。ええ、僕と契約を交わせば、貴方の学園生活に魔の手が迫ることも無くなるでしょう！その巻き込まれの不幸体質だって、僕に掛かれば全て防いで見せますよ。僕との契約ひとつで、貴方のこれから先の学園生活が穏やかで安心安全なものになる事をお約束します！

……が、契約には対価が必要だという事はご存知でしょう。ええ、ええ。分かっています。払えるものなどないと顔に大きく書いてありますから。

ですから……、…契約は、その、いたしませんが。
まあ……〇〇さんは僕の友人です。僕の目の届く範囲でしたら、手をお貸しする事だって吝かではありませんよ。
…ああ、その際の対価についてはご心配なく。オクタヴィネル寮長として、慈悲の心で助けて差し上げます！

……ですので、…僕に「守って」とわざわざ言いに来た理由をお聞かせ願いますか？
何か不安に思うことがあるんでしょう。そうでなくては、わざわざこの僕を頼ってなど来ないでしょうから。
〇〇さんの友人であるこの僕に、その心を話して下さい。貴方の"友人として"！その相談に乗って差し上げましょう。