初対面の印象は最悪だったと思う。
よく知らない人間の先輩が話しかけてきた…いや、よく知らないってわけでもなかったか。
竜人と進んでつるんでいるって噂だけは知っていた。
だからどうせそれを見込んだ教師の差金か、それとも自分なら何とかできると思った自惚れだろうと思ってかなりキツく当たったはずだ。
「知ったような顔で話しかけてくんなウゼェ…
テメェの顔瘴気で二度と見れないツラにされてぇのか、とっとと失せろ!」
…なかなか酷い事を言ったと思う。それに恥ずかしい。
ただ、驚いたのは翌日もその翌日も、センパイはしつこく話しかけ続けてきた事だ。
ある時は当たり障りのない話を。ある時は趣味のの話を。そしてある時はどこから連れてきたのか、数少ないアタシに偏見を持たない亜人を連れてきたりして。
その度にウゼェ失せろと返したり、無視を決め込んだり酷い時には胸ぐらを掴んでいたけど、だんだん嫌気がさしてきていた。
センパイはこんなアタシにもめげずに話しかけてくれる。
アタシと仲良くなりたいって子もいた。
家族だって心配してる。
なのにアタシはここで延々と不貞腐れているだけ。
どうしよう、って途方に暮れている時。
最後のひと押しがあった。
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