今日は竜洞学園の入学式だ。
方針で「向こう」の世界との異文化交流を打ち出しているだけあって、中学校までと違ってだいぶ亜人、特に竜人の数が多い。
体育館内で自分のクラス、1-Aのところまで歩いて行くとたまたま一人の娘と目があった。

赤い髪の竜人の少女。
なぜだか目を惹かれて、じっと見つめてしまった。
向こうは怪訝な顔をしていたが、やがてぶんぶんとこちらに手を振ってきた。
「おーい!こっち見てたけどどっかで会った?
あたしたち。」
いや、初対面だ。ただ理由もなしに見ていたというのも気が引けたので「髪と角がかっこいいと思った」と嘘ではない程度の理由を述べると彼女はふーん、と頷いた。
「ま、いいや。同じクラスでしょ?これから好きなだけ見れるんじゃない。
あたしフラム・クラテール。よろしくね!」
本当にここから長い付き合いになるとは当の自分達二人も
思っていなかっただろう。