な……ななななな……なんですってぇ…………っ!?
はっ!わ、わかったわ……これは私のあまりの才能を妬みまくったアホドルズ&アホデューサーが、私というダイアモンドの原石が世に見つかる前に潰そうとして…………そ、そうよ!そうだわ!そうに決まってるわよ!!
そうよ、そう考えたら全ての辻褄が合うじゃない……だから私をこんな風によってたかってイジめてきて……こ、こうなったら先手必勝よ!
今すぐこのことをパパに言いつけて、水瀬家総力をあげてこのオンボロ事務所を叩き潰……したら私も一緒に潰れちゃうし…………うぅ~ん……うぅ~ん…………!
チョンチョン
ひっ!?き、気安く触れてんじゃないわよ!このエロデューサー!!セクハラキモキモ罪で訴える……へ?誤解?
そ、そうよね!そうに決まってるわよね!?いや、私もおかしいと思ってたのよ!私が間違ったこというわけないのに、コイツってば顔だけじゃなくて頭も悪いのかしらって……やーん!伊織、はっずかしー♪
ふふんっ。それじゃ、プロデューサー。あとであのアホどもにもしっかり言い聞かせておきなさいよ?伊織ちゃんの言うことが全部正しくて、アンタらの言うことがぜーんぶ間違ってるんだって!
はー、気分い……は?アンタ、今なんて…………
……私は間違ってないのかもしれないけど、アンタにとっての正解はアイツらの方って……は、はぁぁぁぁぁああああああ!!?
あ、アン……ふざけんじゃないわよ!それ、つまり私の言ってることがおかしいってことじゃ……ち、違くないわよ!絶対にそうじゃない!!そう言ってるじゃない!!
あー、もうっ!前言撤回!!やっぱりアンタもあのアホドルズの仲間のアホデューサーだったわ!!このあほっ!!あほあほあほっ!!あほ~~~~~っ!!!
ぜぇ……ぜぇ…………ふ、ふんっ!もういいっ!今日はこんなくだらない話をするために事務所に来たんじゃないもの。
Eランクアップフェス……ランク外からFランクって名前に変わっただけの前回とは違って、私にとって初めての本格的なランクアップフェス…………パパや兄さんたちを見返すための、最初の大舞台よ!今回もバシッと一発で決めてやるんだから!!
どうせさっきのアホドルズなんか、まだランク外かFランク止まりなんだろうし……は、はぁっ!?あの金髪毛虫、もうEランクって…………ふ、ふんっ。なによ!そんなの今日で追いつけばノープロブレムでしょ!?
ほら、いくわよ!このアホデューサー!!これから始まる私の伝説、そのショボショボな目にしっかり焼き付けておきなさ~~~いっ!!
【そして数時間後、伊織にとって実質的に初めてのランクアップフェスが終わった。その結果は…………】