……はい、お芝居終わり。

はー、すっきりした!最初に曲の歌詞を貰ったときから、いつかこうやって幸せにしてあげたいなって思ってたのよねー。

うんうん、さすがはトップアイドル伊織ちゃん!早速ひとつ目標を叶えちゃったわ♪



ん、なによ。その呆けた顔は……ははーん。まさかぁ……さっきの告白、ちょっと真に受けちゃってたりして!

あははははっ♪そんなわけないでしょ?プロデューサーとアイドルの恋愛なんて、御法度中の御法度じゃない!せっかくトップアイドルになれたのに、いきなりそんな危ない橋を渡るなんてどうかしてるわ。



それにぃ……私みたいな超絶美少女と、アンタみたいなショボショボ男子じゃ、明らかに釣り合ってないじゃなーい!

ふふっ、なっさけない顔ー♪何を期待したのか知らないけど、身の程を弁えなさいっての♪



ま、私もつい感情が乗っちゃって、ちょっと自分の思い出とごちゃ混ぜにしちゃったところはあったけど……即興の演技だもん。仕方ないわよねー。ぶっちゃけ、さっきまでどんな風に演技してたか全然覚えてないし!



にひひっ♪これで曲の中の女の子にも恩返し完了!曲ではアイドルを、今回のことで女の子を満喫できるなんて、この娘ってばほーんと幸せ者よね!思わず羨ましく……にひひっ♪羨ましくなっちゃったかもーっ♪





……さ、それじゃお遊びも済んだことだし、さっさと事務所に帰りましょ?

きっと皆、今頃パーティーの準備をしてくれてるはずよ!あー、楽しみ楽しみ~♪



ほら、プロデューサー。なーにボサッとしてんのよ!いつまでも呆けてたら置いてくわよー?



【……あぁ、ごめんごめん。今行くよ。】

【伊織……これからも、俺はお前のプロデューサーだからな。】










【さっきのお芝居……まだ終わってないだろ?】
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