げっ！？……げ、芸能界で知らない人はいないぐらいの超大物、エンペラーレコードの大富社長じゃないですかぁ♪え～！まさか私の誕生日パーティーに参加してくださるなんて……ふふっ、嬉しい～～～♪

あ、ちょっとだけお待ちくださいね？今、プロデューサーさんと明日の仕事について少しだけお話してて……す、すぐに伺いますから！おほほほほ♪



……びっくりしたわ。まさかアイツが来てるなんてね。ほら、アンタも名前ぐらいは知ってるでしょ？エンペラーレコードと言えば、業界最大手クラスのレコード会社。そこの代表取締役こそが、あの大富よ。

普段は偉そうにしてるだけで、そこまで悪い人でもないらしいんだけど…………あんまり酒癖と女癖が良くないらしくてね。実は、その……貴音がね？９６１プロ時代にちょっかい出されそうになったらしいのよ。

その時は黒井社長が守ってくれたらしいけど、なにせ相手は業界でも超大物。あの９６１プロですら、結構対応に苦労したらしいわ。ま、あの嫌味ったらしい黒井社長でも、アイドルについては真剣ってことなんじゃない？



……多分私が売れっ子になってきたから、直々に顔を確認しにきたってところじゃないかしら。いいわよ。せっかくの来賓者なんだもの。せいぜいもてなしてやろうじゃない。

プロデューサー、ちょっと行ってくるわ。アンタは……うん、そこら辺で待機してなさい！ここは私一人で何とかしてみせるから！



……大富社長っ！お待たせしましたぁ♪

【伊織……本当に一人で平気なのか？】