【真への誕生日なら、ぬいぐるみと白のワンピースかな。やっぱり乙女だからね。】



真「へへっ!ほらね?ボクの気合注入のおかげで、いつものプロデューサーが戻ってきてくれたよ!」

んー、そうねぇ……個人的には、こんな爽やかで気の利いたプレゼントは、逆にコイツらしくないっていうか…………なーんか違和感があるのよね。

真「伊織…………かわいそっ。

あ、こらっ!今ボソッと私の悪口言ったでしょ!!そういうのって、すぐにわかるもんなんだからね!?

真「プロデューサー、素敵なプレゼントありがとうございます!菊地真、これからも全力で乙女街道を驀進しますからねっ♪」

む、無視すんな~~~っ!!



真「それじゃ、次のメッセージを……ていっ!」



【真誕生日おめでとう。
誕生日プレゼントとしてランニングやトレーニング中にも音楽が楽しめる骨振動イヤホンだ。
まこちーにも同タイプのお子様用サイズをプレゼントしよう。ダイエットがんばりなさいよ。

あと買い物ポイントが余ってたから
72%の人が7.2㎝も胸が大きくなったと評判の怪しげなサプリメントもあげよう。
しかし72(何)者なんだろうか?事務所のパソコンでこんな怪しげなサプリ調べていた人は・・・
一応自然素材の成分で作られたから大丈夫だと思うが72(何)が入っているんだこのサプリメント?】



真「おぉ!プロデューサー、これドンピシャですよ!こういう運動中にも邪魔にならないイヤホン、欲しかったんです!へへっ、嬉しいなぁ♪ね、まこちー!」

まこちー「ヤー!ヤー♪」ピョンピョン

へぇ、いいもん貰ったじゃないの。最近また太ってきたみたいだし、これでトレーニングにも精が出るわね♪

まこちー「ま、まきょお…………」タジッ

真「ま、まこちーは痩せてても太ってても可愛いからいいのっ。それと……この如何にも怪しげなサプリ、本物かなぁ。もし本物だったら……一気に80の大台に…………ごくり。」

いや、やめときなさいよ……自然素材の成分ってところも怪しいし、こんな溺れる者が掴む藁みたいな商品に頼るなんてプライドが…………ん?





春香「千早ちゃーん。最近そのサプリ、毎日飲んでるみたいだけど……あんまりサプリに頼りすぎたらダメだよ?やっぱり栄養は、美味しい食事で取らなくちゃ!」

千早「い、いや……これはそういうのじゃなくて…………だ、だって7割よ!?7割と言えば、人によっては10割を越える確率なのよ!?もう私には、手段を選んでる余裕はないの!!春香、わかってちょうだい!!」

春香「ち、千早ちゃん!?いきなりどうしたの!?」



ギャー ギャー ギャー





真「……次、いこっか。」

えぇ、なんだか見てはいけないものを見てしまったわね。



【真に伊織とお揃いのロリータナイトウェアをプレゼント!】



真「わっ!わっ!これっ!これ、すっごく可愛い!ねぇねぇ、伊織!!これ、すっごいよ!?すっごい可愛いよ!!?」ユサユサ

えぇい!落ち着きなさい!興奮しすぎて、語彙力がバカになってるわよ!?

真「えー、でもこれ……フリフリでふわふわで…………もう、ほんっと女の子って感じ!ねぇ、伊織。さっそく今晩、二人でパジャマパーティーしようよ!ね!?」

はぁ……仕方ないわね。本日の主役様の言うことだし、それぐらいは聞いてやるわよ。

真「へへっ、やーりぃっ!プロデューサー、可愛いプレゼントありがとうございますっ。ボク、感激しちゃいました!!」



さーて、それじゃ次のメッセージにいくわよー?

真「お~~~っ!!」



【真、誕生日おめでとう!真は今日、お姫様だよ。
真姫、侍女の伊織です。何なりとお申し付け下さい。】



真「へへっ、ありがとうございますっ。真姫、またまた登場なーりよっ♪」

ちょ、ちょっと!なんで私がこんなヤツの召使いをしなくちゃいけないのよ!!召使いは下僕であるアンタの称号でしょ!?私にはぜんっぜん相応しくないんだから!!

真「これ、伊織。さっきからうるさいぞよ?もっと静かにしたまへ。」

うっさいのはアンタよ!口調もお姫様っていうか、出来損ないの公家みたいじゃない!!この、ばーかっ!!

真「むぅ!真姫に対して不届き千万!者ども、かかれかかれいっ!!」

いや、時代劇かっ!!確かにその時代にもお姫様はいたけれども!!



あー、もうっ!埒が明かないわ!次よ、次っ!!



【伊織……真姫に逆らったら、すでに出来上がってるあずささんと小鳥さんに差し出すぞ。】



ひぃっ!?な、なんで時代設定とかはふわってしてるのに、刑罰だけやたら具体的なのよ!?酔っ払ったあの二人に差し出されるとか……実質的な死罪じゃない!!

真「ふっふーん!そういうわけじゃぞ、伊織。おとなしく妾の軍門に下るのじゃ!あーっはっはっはっはっはっは!!」

最早お姫様というよりはイジワルなお妃さまよ、それ!アンタのお姫様像も、たいがいふわっふわしてるわよね!!ばっかみたい!!



真「……あずささん、小鳥さん。ちょっとボクから二人にプレゼントが……」

ははーっ!天女のごとく麗しき真姫っ!!どうかこの卑しき水瀬めに、今一度のご加護を!!ははーーーっ!!

真「うむっ!くるしゅうないぞよ♪」

くぅ……こ、この私が真ごときに頭を下げるだなんて…………きーーーーーっ!屈辱よーーーっ!!



次にいくわよっ!ふんっ!!



【ナスビあげる】



あら、立派な茄子ね。シンプルに茄子炒めにすれば、野菜の甘味たっぷりのジューシーな一品が作れそうだわ。

真「あ、それ美味しそう!ねぇ、このあと作ってよー!そしたらさっきまでの狼藉、特別に許してあげるぞよ?」

はいはい、お姫様のためにこの水瀬、腕を存分に振るわせていただきまーす。

真「へへっ、やった♪」

ったく、調子いいんだから……さ、次のメッセージにいくわよ!



【出来たぞ真!
便意、尿意、屁意を伊織に移すスイッチじゃ
誕生日プレゼントとして受け取るんじゃ】



真「げ、下品ですよ!プロデューサー!!乙女の前で、そういう下ネタはやめてください!!」

ほんとよねー。相変わらず頭の中が小学生で止まってるというか、下品なのが面白いと思ってる低俗なセンスが丸わかりよ。

真「……でも、実際あったら便利だよね。便意なだけに。」

ぷっ……ちょ、ちょっと…………下品……んふっ…………!

真「い、伊織こそ何笑って…………んふっ……んふふふふ…………!」







……私たち、疲れてるのかしら。

真「うん……さすがにさっきのはね…………よしっ!気を取り直して、次にいこっか!」

そ、そうね!それじゃ次のメッセージを……えいっ!



【真、誕生日おめでとう!という訳でプレゼントだ!知り合いの妖せ…ゲフンゲフン、友人に頼んでドレスを作ったんだ、きっと似合うと思う。そいつはウエディングドレスが作りたかったらしいけど、さすがにまだ早いからネ!】



真「わぁ……これもすっごく可愛い……!へへっ。プロデューサーって、結構可愛いの上級者だったりします?もうボクの乙女心にバシバシ響いてきますよ!」

バシバシって……また女子力の低い表現ねぇ…………ま、でも似合ってると思うわよ?

真「ありがとっ!ウエディングドレスは……うん、ボクにはまだ早いかな。どっちかっていうと……ね?伊織……ねっ?」

な、なによ……そのニヤニヤした表情は…………式には呼んでやるから、予定空けておきなさいよね。

真「もちろんっ!どんなスケジュールよりも最優先で駆けつけるよっ!!」

ふんっ……ほら、さっさと次にいくわよ!に、ニヤニヤ禁止!!



【真への誕生日に伊織がソファー寝そべったままてを伸ばして煎餅を取ろうした際に、バランス崩してソファーから落ちる瞬間の写真をプレゼント、可愛い女の子もこんなもんなんだから、無理して可愛くなろうとする必要はないよ、今でも十分可愛いし】



真「ぶふっ!ふっ……ふふっ……あははははっ!だめっ……我慢でき……あははははははははっ♪」

なぁっ……!ちょ、ちょっと!いつ!?これ、いつ撮ったの!?ねぇったら!!

真「はぁ……笑った笑った。いや、伊織もだいぶ庶民が板についてきたんじゃない?こんな目を見開いちゃって……しかもお煎餅…………あっははははははは!!」

わ、笑うなバカぁ!!仕方ないでしょ!?レッスン後で疲れてたし、このお煎餅美味しかったんだもんっ!!



とりあえず今の写真は、この企画が終わったら迅速に燃やしておくから!!

ほら、次にいくわよ!?このバカどもっ!!
真誕生日伊織ちゃんメモ♪【04】