【そうそう、春香は伊織の留守を一生懸命守ってたんだよ。悪くない。春香は可愛い、春香は最高(おめめグルグル)】
これはエイプリルフールの時の擁護意見かしら。まぁ確かに留守番といえば留守番ではあったけど…………ん?
春香「そうですよー?春香さんは伊織がいない間、健気に頑張っていたんですよー?ほらほ、ー、春香さんは可愛い、春香さんは最高、春香さんはえっちじゃな」
……なにやってんの?
春香「えへへ、秘密のおまじないっ♪」
そんな可愛いものじゃないでしょ!?今のって、もしかして洗脳とかそういう類いのアレなんじゃ……
春香「うぅ……プロデューサーさん、伊織ったら酷いんですよ?私のこと、今みたいにいぢめるんですっ!ほらほらー、このドーナツをジッと見つめてくださいねー?春香さんは悪くない、春香さんは可愛い、春香さんのMA4マジ最高……」
こ、こらっ!やめなさいってば!次のメッセージを読み上げるわよ!?聞き漏らしたって知らないんだから!
【チアガールの春香、横乳みたいな感じで見えてるけど良いの?】
春香「」ピタッ
あー、確かにね。いや、思ってはいたのよ。脇のあたりが結構大胆なデザインだなって。でも、春香が可愛い可愛いって気に入ってるみたいだったから。
春香「……え、なんで言ってくれなかったの?」
え、逆になんで気づかないの?だってアンタ、実際着てるわけじゃない。
春香「そ、それはチアガールってこういうものだと思ってたから……え!?ま、まさか……全部見えてたとかじゃないよね!?」
さすがにそれなら止めるわよ……ま、ファンサービスってことでいいんじゃない?えっちなはーるかっ♪
春香「だ、だからえっちって言うのやめてよぉ!も、もう……次のメッセージにいくからねっ!」
【春香、誕生日おめでとう!プレゼントになるか分からないけど、「あまみなせ」としてMー1にエントリーしておいたぞ。俺も一緒にネタ考えるから、伊織と二人で天下取ってくれ!】
春香「ふっふっふ……伊織、こうなったら道連れだよ。伊織もあのチアコス着てステージに上がってもらうから。あまみなせは一蓮托生ですよっ!托生っっ!!」
あ、アンタ……仮にもアイドルなんだから、座った目でげっすい顔してんじゃないわよ…………
はぁ……それにね、そんなことしたらアイドルは所詮お色気ネタでしか笑いがとれないって言われちゃうじゃない。アンタのお笑いへの想いって、そんなもんだったわけ?
春香「うっ……ご、ごめん。私、危なく大切なものを失うところだったよ…………」
ふっ……いいのよ。間違いは誰にだってあるわ。さ、そうと決まれば早速新ネタ作りよ。自分たちの土俵だと思って調子に乗ってる芸人たちを、ぎゃふんと言わせてやるんだから。
春香「ねぇ、伊織。二人で絶対に立とうね!憧れの……あのステージに!!」
えぇ!もちろんよ、春香っ!!
……って、ちょっと待ったぁぁぁあああああっっっ!!!春香「おぉ、今日一番の大声。」
プロデューサー!アンタ、ばっかじゃないの!?ただでさえコイツのせいでバラドル扱いされることがあるのに、そこまでしたらもう引き返せなくなるじゃない!完全にバラドルに舵を切るつもりなわけ!?冗談はそのアホ面だけにしときなさいよっ!!
春香「まぁまぁ、伊織。エピソードは多い方が雛壇で役に立つしさ。」
もうその発想自体がバラドルのそれなのよね!?と、とにかく私は参加しないから!アイドル界の天下もとってないのに、そっちで天下目指してどうすんのよ!ばっかみたい!
春香「んもうっ、伊織ってばワガママなんだから……プロデューサーさん。申し訳ないですけど、相方からNG出ちゃったんで…………エントリーは二人ともAランクになったら、また改めてしたいと思いますっ!」フンスッ
AランクだろうがSランクだろうがしないわよっ!このバカリボン!ったく、いい加減次のメッセージに…………
春香「ん?どうかしたの?」
いや、その……ま、一応読み上げるわね?
【春香誕生日おめでとう。プレゼントは赤羽根P×武内P同人誌だ。なんと限定版で特性両プロデューサーの抱き枕カバー&プロデューサーの匂い香水もついているぞ。〈ボソッ ちひろの野郎ぼったくりやがって・・・〉】
春香「……わ、わー、ぷろでゅーさーさん、ありがとーございまーす。」
明らかに動揺してんじゃないわよ。はぁ……また随分とマニアックなものを持ってきたわね。
春香「こ、これって346プロのプロデューサーさんだよね?勝手に商品化しちゃってるけど……いいのかなぁ。」
とても許可をとってるとは思えないわよね……多分赤羽根Pも知らないんじゃないかしら。
春香「ねぇ、伊織。これ、どうすればいいと思う?私が持ってても宝の持ち腐れというか…………」
とりあえず9月の小鳥の誕生日まで取っておきましょうよ。向こうのプロデューサーのグッズは……来週竜宮小町としてトラプリと共演するから、その時に返品しておくわ。
春香「きっとその方がいいよね……な、なんかさっきから赤羽根Pさんへの謎の罪悪感が凄いんだけど…………」
あのムダに爽やかな笑顔も、これを見たら一瞬で引きつりそうだわ。それはそれで面白そうだけど……ま、小鳥案件にしておくのが安全よね。
さ、次のメッセージに…………うわっ。
春香「こ、今度はなに!?」