へ…………い、いや!いいわよっ!だって、その……さっきも言ったでしょ!?私、今度高校生になるのよ!?そんな女の子が、今さらおもちゃの宝石なんて……アンタだって変だって思うでしょ……?

そんなこと思わないって……だ、だから…………はぁ、わかったわよ。アンタがどーーーしても買いたいって言うなら……ぷ、プレゼントされてやらないこともないわ…………

ふんっ!どうせホワイトデーの埋め合わせってことでしょ?仕方ないから、これでチャラにしておいてあげるわよ!感謝しなさいよね!?

あ、お婆ちゃん。私、この宝石掬いってやつをやりたいっ!たくさん持ち帰って、いおへのお土産にしてあげるの。きっと大喜びだわ♪

さて、いっぱい掬うわよ~~~っ!!





にひひっ♪大量大量~♪お婆ちゃん、ごめんね?たった数百円でこんなに掬っちゃって……楽しそうにやってくれてありがとうって……こ、こちらこそ…………

そ、そうだ!プロデューサー、アンタのプレゼント、特別に受け取ってやるわよ。んで?どれを私にくれるって…………あっ。



これって……ダイヤモンドの指輪…………?



……ふふっ、そうね。今日もステージで歌ったし、私のことを象徴する宝石といえば、やっぱりコレよね。

それじゃ、ほら……その指輪、アンタが私につけてちょうだい?当たり前でしょ。指輪はプレゼントした後、つけてくれるまでがセットだもの……はい、どうぞ?



【伊織はそう言って、少し気取ったように左手を差し伸べてきた。そして俺は伊織の…………】

【中指に指輪をつけた。】

【薬指に指輪をつけた。】

【小指に指輪をつけた。】
ホワイトデー202108