も、もうっ。プロデューサーさんっ。その話はなかったことにして忘れようって、二人で決めたじゃないですか!
だって友美ってば、彼氏が出来てからノロケまくりの自慢しまくりで……私だって悔しかったんです。だから私にもフィアンセがいるって思わず嘘をついたら、今度Wデートしようって提案されてしまって…………
だからプロデューサーさんにフィアンセ役を頼みましたけど……あ、アレはもちろんフリで!その、あの……そ、そのときにキスするフリをして、間違って……その…………唇が当たったような当たらなかったような……と、とにかくフリ!フリなんですっ。
だからもう、そういうのいりません!うぅ……プロデューサーさんのばか~っ!!
タッタッタッタッタッ
うぅ……ばかばかっ。プロデューサーさんのばかっ…………せっかく最近は忘れ気味だったのに…………
……あ、アレ……今さらだけどセーフ…………なのよね……?
あのときはまだ、プロデューサーさんと伊織ちゃんはお付き合いする前で……伊織ちゃんもプロデューサーさんのことを意識してない時期……と、思うし…………
うぅ……ばかっ。私のばかっ。あんな嘘、つかなきゃよかったぁ!
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『今日のことは、誰にも言わずに忘れるつもりです。け、けれど、もし忘れられなかったときは……責任、取ってくださいね?うふふっ♪』
…………ばか。
フィアンセのフリをする【三浦あずさ】