……さっきから何チラチラ見てんのよ。プロデューサー。
ったく、相変わらず顔に出やすいんだから。朝家を出るときからそわそわそわそわ……それで隠してるつもり?
ぷぷぷっ!やっぱりアンタみたいな大根役者は、裏方がお似合いってことよねー。もしも血迷ってデビューなんかしたら、あまりの演技力の低さにFランクから陥落して史上初のGランクになっちゃったりして!にひひっ♪
はぁ…………ちらっ。
スッ
ふふっ、そんな目の色変えちゃって……心配しなくても、ちゃーんと用意してきてやったわよ。アンタのだ~い好きな、伊織ちゃんお手製のチョコレート♪
ほらほら、今年も丁寧にラッピングまでしてやって……なんでまだ義理義理義理チョコって書いてるのかって?まぁ、それはなんていうか…………ノリ?
……と、とにかく!この私がアンタのために用意してやったんだから、身に余る感激に打ち震えながら心して……はっ!?
スッ
ふぅ……危ない危ない。二年連続チョコを落としちゃうなんて、流石にマヌケすぎるもんね。
こうしてテーブルの真ん中に置いておけば安心ってわけよ。どんなにテーブルを動かしたって、これだとチョコが落ちる心配なんてないしー?
ふふーん!伊織ちゃんってば、あったまいいーっ♪
さ、プロデューサー。感動の涙で前が見えないかもしれないけど……私たち以外に誰もいないし、良いタイミングだわ。早速開けてみて……
いお「もっもー!」美希「プロデューサー、見ーっけ!」亜美&真美「「兄ちゃん発見!確保~~~っ!」」