ちっ……あのアホメイド…………ひととおり中の説明をしたら、そそくさと帰っていって……なーにが『伊織様、よかったですね♪』よっ!あのニヤニヤした顔、ほんとムカつくわ!!
っていうか、アンタもアンタでいつまでマヌケな顔してんのよっ!説明されてるときもアホみたいに口を開けっぱなしで…………水瀬家の敷地内で、そんな風にアホを晒すんじゃないわよっ!私まで恥をかくでしょ!?
……本当にこんな広いところに住んでいいのかって…………ふんっ。こんなの普通よ、普通。ま、アンタの住んでるアパートに比べたら、遥かにゴージャスで立派だろうけどー?
はぁ……ま、仕方ないわ。今から騒ぎ立てるのも面倒だし、今日はひとまず我慢してやろうかしら。
ほら、プロデューサー。ここはゲストハウスよ。ベッドのある部屋なんかいくらでもあるんだから、とっとと適当な部屋を見つけてくつろぐなり寝るなりしときなさ……
……………………
……で、でもアレよねー?せっかくのクリスマスだしぃ?
私たち、両親公認のカップルなんだから……ちょっとぐらい…………イチャイチャしてあげてもいいかな…………な、なーんちゃって…………なーん……て…………
ガバッ
やっ……ちょ、いきなり…………!ひゃっ……ば、ばかっ!そんながっつくなって…………
も、もーっ!ステイ!一回ステイっ!!
パッ
はぁ……はぁ…………あ、あのねぇ!聖夜よ!?クリスマスの夜よ!?もうちょっと紳士的にというか、品のあるイチャつき方ができないわけ!?そういうところよっ!私がアンタのことを変態変態って言うのは!!
ったく……ほら、特別にやりなおさせてやるわ。伊織ちゃんサンタからのプレゼント、絶対にムダにするんじゃないわよ?
……私が喜びそうなこと、してみなさいよ。バカデューサー。
【お、おう……それじゃあ…………】