きゃーーーっ♪さっすが私の自慢のげぼ……彼氏ーーーっ!カッコいいーーーっ!!惚れ直しちゃいそーーーっ!!やーーーんっ♪



ふぅ……ま、こんだけ褒めてやれば十分よね。さっきよりは緊張が解れてるみたいだし…………はぁ、ビビりな彼氏を持った彼女は楽じゃないわ。

ん?あぁ、なんでもないなんでもない。気にしないで、そのままの調子でいてちょうだい。



それじゃ、本番もその調子で頼むわね。私たちが付き合ってるっていうのを、アンタの口からちゃんと伝えるのよ?

そしてアンタが私のパートナーに相応しい人間だっていうことを、お父様とお母様にじゃんじゃんアピールするわけ。どういうわけか二人とも、アンタへの評価が低くないし……上手くいけば、一気に水瀬家公認の関係になれるってわけよ。

つまり、最初にズバッと言えるかどうかでアンタの男としての評価が決まるの!逆にうじうじなよなよ尻込みしてるようじゃ、お父様たちは絶対に認めてくれないわ。

特にお父様は、そういうのめちゃめちゃ厳しいんだから。水瀬をここまで大きく育てただけあって、咄嗟の決断力とか判断力を重視してるっていうか……あ、そうそう。お母様だってアンタの前では愛想よくしてるけど、あれで結構キツいところがあるのよ?この前なんか…………



って、ちょっとー!なにさっきよりもガチガチになってんのよー!?リラックスしなさいよ、リラックス!

えぇい、こうなったらごちゃごちゃ考えるより行動あるのみよ!パーッと挨拶して、パーッとアピールして、パーッと終わりましょう!?

心配ないわ。だって今日はクリスマスなんだもの!サンタさんだって、カップルの成功を後押ししてくれるに決まってるじゃない!!

そ、それに…………



……それに、私知ってるから。普段は頼りないけど、アンタがここ一番ではカッコよく決められるヤツだってこと…………



そ、それじゃ行くわよ!?それーーーっ!突撃ーーーっ!!

【し、失礼しますっ!!】
クリスマス202103