ぶっ!?ちょ、ストップ!スト~~~ップ!!
このっ……バカデューサー!いったい階段を何段飛ばしでかけ上がろうとしてんのよ!アンタ、急がば回れって言葉を知らないの!?
……急がばまっすぐ進んじゃおう?ばかっ!あんなアホリボンの与太話を信じてんじゃないわよ!どうせまっすぐ進んだって、途中でコケて余計に時間がかかるんだから!アイツっ!!
ったく、そうじゃなくて……まずは私たちが付き合ってるっていうのを、アンタの口からちゃんと伝えるべきでしょ?
そしてアンタが私のパートナーに相応しい人間だっていうことを、お父様とお母様にじゃんじゃんアピールするわけ。どういうわけか二人とも、アンタへの評価が低くないし……上手くいけば、一気に水瀬家公認の関係になれるってわけよ。
つまり、最初にズバッと言えるかどうかでアンタの男としての評価が決まるの!逆にうじうじなよなよ尻込みしてるようじゃ、お父様たちは絶対に認めてくれないわ。
特にお父様は、そういうのめちゃめちゃ厳しいんだから。水瀬をここまで大きく育てただけあって、咄嗟の決断力とか判断力を重視してるっていうか……あ、そうそう。お母様だってアンタの前では愛想よくしてるけど、あれで結構キツいところがあるのよ?この前なんか…………
って、ちょっとー!なにさっきよりもガチガチになってんのよー!?リラックスしなさいよ、リラックス!
えぇい、こうなったらごちゃごちゃ考えるより行動あるのみよ!パーッと挨拶して、パーッとアピールして、パーッと終わりましょう!?
心配ないわ。だって今日はクリスマスなんだもの!サンタさんだって、カップルの成功を後押ししてくれるに決まってるじゃない!!
そ、それに…………
……それに、私知ってるから。普段は頼りないけど、アンタがここ一番ではカッコよく決められるヤツだってこと…………
そ、それじゃ行くわよ!?それーーーっ!突撃ーーーっ!!
【し、失礼しますっ!!】