ふーん……春香、居残り自主レッスンなんて根性あるじゃない。ただでさえ毎日大変なのにね。

律子「竜宮小町との現状の差に皆がヘコんだ時も、春香と美希だけは気持ちが折れてなかったもの。やっぱり芯が強いのよ。この娘は。」

でも、ボーカルレッスンってなかなか一人では……って、心配なかったわね。なにせウチの歌姫様が、マンツーマンで教えてくれるみたいだもの。

律子「千早も随分成長したわよねぇ……本人はこの頃の私なんてって言うけど、これでも入社当時に比べたら十分すぎる成長だと思うわ。」

ほーんと、あの頃の千早はヤバかったもんね。私がちょっとレッスン中にダラダラしてたら、面と向かって嫌味を言ってきてね。あの時は本気でムカついたわ。

律子「いや、それはサボってたアンタが悪いでしょ……そういえばアンタも入社当時は大概問題児で…………」

あ、ほらほら!レッスンが上手くいったみたいなのに、なんだかザワついてるわよ!?今は思い出話に花を咲かせてないで、映像に集中しましょうよ♪

律子「ったく、現金ねぇ……えーと、なになに…………え!?春香、遅くまで残りすぎて乗り継ぎの電車に間に合わないって…………」





はぁ、ドジねぇ。なんだか今回って、コイツの長所も短所もハッキリ表れてる気がするわ。

律子「春香の家って、事務所から片道二時間はかかるらしいもんね。なるほど。それで千早の家に泊まらせてもらうことになったわけか。」

タクシーだったら数万かかるって……やっぱタクシーって高すぎよね。車転がしてるだけなのに、私のデビュー当時のギャラの何倍もするっておかしいわよっ!

律子「アンタそれ、初ギャラ貰ったあたりからずーっと言ってるわよね。さっきの話に戻すけど、あの頃のアンタってことあるごとにあーだこーだ文句しか言わなくて…………」

あーっと!そろそろ次のシーンにいかなくちゃいけない時間だわ。ごめんあそばせ?おほほほほっ♪
アニマス1107