あっ!のぞみってヤツ、今フライング気味じゃない!?やっぱり三人とも最悪よ!コイツら!

真「まぁまぁ、ちょっとぐらいフライングされても問題ないよ。だってウチのトップバッター、響だもん。いやぁ、この時の響は速かったよね!ボクも負けてられないなぁ。」

結局コイツもムカついてたってことよ。大好きなやよいが傷つけられてるのに、ここでぶっちぎらなきゃ淑女じゃないわ。えーと……圧倒的な力でねじ伏せて、二度と立ち上がれないぐらいやっつけるんだ!……だっけ?

真「それ、響に言うと拗ねるからやめた方いいよ?そしてバトンが貴音に渡って……あぁ、雪歩が抜かれちゃった…………あ、美希速い!一人抜き返して…………あずささんは……くぅ、惜しいなぁ!」

雪歩とあずさ、抜かれたけど頑張ってたわよね。正直言うと、ここでもう少し抜かれるかと思ってたもの。

真「実は二人とも、この仕事が決まった後に、ボクに相談してきてくれたんだ。皆の足を引っ張りたくないから、速く走るコツを教えてほしいって。へへっ!つまり皆真剣だったってこと!」

ふーん……ま、あの二人って意外と根性あるもんね。あ、亜美と真美、速いじゃない!春香も転ばないで繋いで……千早、コイツも淑女として恥じない走りをしてるわね。そして……やよい…………あっ!このツインテール女……抜き際に足手まといって…………ぐぅっ!!



ドンッ!!



真「な、なんとか堪えたね……それにしても酷いヤツだな。傷ついてるやよいに追い討ちをかけるなんて……こんなやり方して勝って嬉しいのかよっ!ほら、やよい。全然力が出せなくて……あ、ついに歩いちゃった。」

……ふんっ!悪いけど、これはやよいの甘えよ。こんなヤツら、全員ぶっ倒してやるんだっていう気合いが足りてないわ。本当は強い子なのに…………なにぼさっと歩いてるわけ!?こんな汚いヤツらに負けてんじゃないわよっ!

私が知ってるやよいは、どんな時でも前を向くプライドを持った女の子なんだからっ!!





真「へへっ……この時の伊織の熱い思い、やよいの心にもしっかり届いたみたいだね。」

……ま、ちょっとはマシな顔つきになったんじゃないかしら。これも私の愛の叱咤激励のおかげよねー?ふふんっ♪

真「はいはい。そしてバトンを受け継いだ伊織は……次のシーンで!
アニマス1009