さて、この時点でアイドル部門のトップは私たち765プロ。わずか数ポイント差でこだまプロが着けているっていう状況ね。

だからこの借り物競争でポイント差を広げてやろうと思ったのに…………むぅ。

真「うっ……で、でも伊織だってボクの言うことを少しも聞いてくれなかったじゃないか!伊織ならもっと速く走れただろ?」

あのね、何回も言うけど全力のアンタに合わせられるのは響ぐらいなの。しかも二人三脚は呼吸も合わせないといけないのに……ま、私もイライラしてたし、少しだけ非があったことは認めてやるわ。

真「……なんか伊織、冷静だね。」

当然よ。やよいとの友情がかかってるんだもの。はぁ……借り物のお題が事務所の弄られ役っていうから、わざわざプロデューサーを選んでやったけど…………今考えれば響を連れてくればよかったわ。そしたらアンタら従者二人に、お姫様である私を上手いこと運ばせたのに。

真「いや、二人三脚でそれは無理でしょ……で、結局ボクたちは呼吸が合わなくて転倒。途中失格になって、こだまプロにトップを奪われちゃったんだよね。」

しかもアンタ、右膝を思いっきり打ち付けちゃって……ふんっ。運動神経にかまけて調子乗ってたバチが当たったのよ。

真「……うん。本当そうかもね。今振り返ってみると、ずっと自分が自分がって感じで…………竜宮小町に先を走られてる焦りで、周りが見えてなかったんだと思う。だから伊織……ごめんっ!」ペコリ

や、ちょ、ちょっと!だからそういうのやめてっ!さっきも言ったけど、私だってアンタの気持ちを無視しちゃってたというか……まだ視野が狭かったというか……だ、だから……私こそ、ごめんなさい…………

真「へへっ……な、なんか照れるね。こういうの…………」

そ、そうね…………あっ!新幹少女のヤツら、わざわざ喧嘩売りに来て……くうっ!ほんっと憎たらしいヤツらね!

真「あ、でものぞみって娘はハンカチを貸してくれたんだよ。他の二人と違って、この娘だけは良い子なんじゃないかなって!」





いや、あれは下心というか……雪歩とか詩花とか、あっち系の匂いがするというか…………

真「匂い?普通に女の子らしい良い匂いだったと思うけど……」

ま、アンタみたいなお子ちゃまはわかんなくていいわよ。さ、次にいきましょ?
アニマス1007