んーと、しばらく席を外してたから状況が……あ、資料ありがと。えっと……響が犯人だと思ってレッスン場を張り込んでたら、玄関から出てきたのは貴音だけ。響は30分以上前に帰ったって聞かされたわけね。
真美「そうそう!んで、そんなこと聞かされたら当然高跳びだって思うじゃん?だから真美、事務所に先に戻ったんだ。容疑者は一度現場に戻ってくるってね!」
ま、刑事ドラマとかでよく見るやつよね。そして、このシーンは……あぁ、ビックリしたわよ。ラジオで『三姉妹探偵団』の宣伝をしてたら、いきなり亜美が叫ぶんだもん。
亜美「だって……亜美、気づいちゃったんだよ。今回の事件は、全部ドラマのシナリオのとおり進んでるって。最初に大切な宝物のプリンが盗まれて、第一犠牲者のゆきぴょんが死ぬ前にひびきんが犯人だって言い残して…………」
いや、死んでないわよ。今朝も事務所で会ったじゃない。
亜美「で、でも……実はドラマではその犯人は犯人じゃなくて…………疑ってたひびきんはりっちゃんに用事があったから早抜けしてただけで…………本当の真犯人は……ナイフで…………た、探偵を刺そうと…………!や、やだっ!逃げてっ!!真美っ!!!」ガタッ
真美「ちょっ!?あ、亜美!落ち着いて!?真美はここにいるからっ!」
……アンタ、この時も泣きじゃくって大変だったもんね。もう事情を知らない現場はパニックよ。私もあずさも律子も、大慌てでアンタのことをあやしつけてたし。
亜美「うぅ……だって…………仕方ないじゃん。亜美と真美は、二人で一人なんだもん。いおりんだって、自分の左半分が無くなったら大変っしょ!?泣くっしょ?」
泣くっていうか、多分その状態だと私はもう死んでるわね。
真美「真美も亜美が頑張ってるとこを聴こうと思ってラジオをつけたら、いきなり亜美の叫び声が聞こえてきて……そしたら……う、後ろから…………」

亜美「お、お姫ちん……くそっ!なぜ我々は気がつかなかったんだ!大食いといえばお姫ちん……こんな初歩的なトリックを見逃していたなんて……っ!」ダンッ
真美「……どうやら真美はここまでのようだね。さようなら、亜美。勉強机の下に隠してるたくさんのテストは、パパとママに見つかる前に処分しておいてね……?」ニコッ
亜美「ま、真美……いや…………いやぁぁぁぁぁあああああっっっ!!!!!」
ちょっと!いつまで茶番を続けてるわけ!?
ほら、さっさと次に進むわよ!亜美「う~ん!やっぱりツッコミがいると安心してボケられるよ~♪さっすがいおりん!765プロのツッコミ番長!」
真美「注目のバラドルランキング第2位おめでとう!第1位のはるるんも喜んでたよっ!」
うっさい!その情報はあそこでゴミ袋に入ってるプロデューサーと一緒に、ちっちゃく丸めてゴミの日にでも捨てておきなさい!!