なるほど……お婆ちゃん、ランドランドタワーとマリンポートタワーを勘違いしてたんだ。アンタの方向音痴が奇跡的に良い方向に転がって、息子さんと無事に合流できたってわけね。
あずさ「うふふっ♪私の方向音痴も、たまには人の役に立つんだな~って。なんだか嬉しくなっちゃったわぁ。これからも、きっとこのままでいいんだな~って。」
いや、方向音痴はできるだけ直すように努力しなさいよ……って、今度は迷子の兄妹?アンタも引きが強いというか何というか…………
あずさ「私、この子達の気持ちがわかるのよ。迷子になった時ってすっごく心細くて、今にも泣いてしまいそうなぐらい心がぎゅってなるの。だから、早くお母さんのところに返してあげたいなぁって。」
ふーん、迷子の気持ちは迷子が一番知ってるってことね。この子達のことを考えると、律子が普段からアンタを探し回ってる手間も少しは報われるってもんよ。
あずさ「り、律子さんには本当にご迷惑ばかりおかけして…………そ、それでね!?お兄ちゃんも妹ちゃんもお腹を空かせてたみたいだから、豚まんを買ってあげたのよ。そしたらそれがなんとフォーチュン豚まんで、中からおみくじが出てきて…………」
待ち人前方3メートルって……や、やけに具体的ね。しかも本当にお母さんいるし…………
あずさ「やっぱり占いって当たるんだなぁって思ったわ。あ、それじゃそろそろ次のシーンに……」
ちょっと待って!ねぇ、プロデューサー?

アンタ……さっきここのシーンで鼻の下伸ばしてたでしょ?あずさが子供でも食べやすいように、豚まんをフーフーしてあげて……ふんっ!ほんとエロいんだから!
あずさ「あ、あらあら~……ひょっとしてプロデューサーさん、猫舌なんですか?もし私でよければ、これからお食事が一緒の時は…………」
い・ら・な・い・わ・よっ!こんなショボいヤツに、あずさの優しさは勿体ないわ。
ったく……次に行くわよっ!次っ!