竜宮小町の魅力を色んな人に知ってもらうために、まずは事務所で吉澤さんの取材を受けるんだけど……私、固いわねぇ…………何も考えてない亜美と、なんやかんやで大人なあずさと比べるとガチガチじゃない。むぅ……なんか悔しいっ!
春香「あはは……でも、今じゃこんなに立派にユニットリーダーを務めてるもんね。竜宮小町に水瀬伊織あり、っていうか!」
……春香、この収録が終わったら美味しいものでも食べに行きましょうよ。奢るわ。
春香「やたっ!えへへ……楽しみだなぁ♪」
でもアレよね。メンバーの選考理由がバランスの良さっていうのも、結構ふわっとしてるわよね。私がビジュアルで、亜美がダンス、あずさがボーカルってことなんだろうけど…………ま、結局は律子の慧眼を褒めるべきところなのかしら。
春香「うんうん。それと全員名前に水を意味する字が含まれてて……含まれてて…………うぅっ!」

春香「わ、私だって名字に“海”ってついてるのにぃ…………まさか律子さん、私の名字を『天見』とか『天美』と勘違いしてたんじゃ……!」
いや、確かにファンでも間違えてる人をたまに見るけど……律子に限ってそれはあり得ないでしょ。
春香「はぁ……でも、歌じゃあずささんには敵わないしなぁ…………ダンスも亜美の方が上手だし、ビジュアルも伊織より華がないし……仕方ないよねぇ…………」シュンッ
……べ、別に竜宮小町にはたまたま選ばれなかっただけで、アンタもそう捨てたもんじゃないわよ。歌も随分上手くなったし、ダンスの見映えがよくなるように振り付けを工夫してるの知ってるし……黙ってればそれなりに可愛いし。
だから、そうやって自分を卑下しないの。アンタ、私たちのリーダーなんだから。これでも頼りにしてんのよ?
春香「……ごめん。ちょっと収録止めてもらっていい?今本気で泣きそうかも…………」
いやでーす。待ちませーん。っていうことで、泣き虫春香は放っておいて
次に行くわよっ!春香「うぅ……伊織の鬼ぃ…………ぐすん。」