響「これ、貴音だぞ。月が綺麗に見えるからって、自分も浜辺に誘われたからよく覚えてるし。この時の月、綺麗だったなぁ……♪」

……は?た、貴音?それじゃ、私たちが怯えてた謎の女の正体って……ここで無様に伸びてる……コイツなの…………?



貴音「う……うぅ……後生です…………せめて故郷の民への辞世の句だけでも…………」



……お、起きなさいっ!起きろっ!このバカ貴音っ!!

バシッ!!

貴音「ひっ!?も、物の怪は!?物の怪はどこに行ったのですか!?」

響「物の怪なんてどこにもいないぞー?ほら、貴音も覚えてるでしょ?二人で月を見るために、こっそり浜辺まで行った時のこと。あれを伊織たちが勘違いしたんだって。つまり謎の女の正体は貴音っ!おっかしいよねー!あははははっ!」ケラケラケラ

貴音「……ふっ、つまりは『幽霊の正体見たり枯れ尾花』ということですね。心を落ち着けて見れば、真実とは実に呆気ないもので。」キリッ

ふっっっざけんじゃないわよっ!!私、あの後しばらく夜一人でトイレに行けなくなって、毎回うさちゃんに付き添ってもらってたのよ!?このポンコツ!銀色の女王が聞いて呆れるわっ!!

貴音「おや、伊織。あいどるが厠の話などするものではありませんよ?さて、そろそろ次に進みましょうか。
アニマス0510