あ……あぁっ!お、思い出したわっ!雪歩が浜辺に携帯電話を忘れたって言うから、私と真で付き添ってやったのよ……
そ、そして見つかったから帰ろうとして……私がちょっとした悪ふざけで……夜の海で彷徨う女の怪談話をしてやったの…………そ、そしたら!
貴音「い、伊織っ!これ以上はいけません!やめてくださいまし!今まで言っておりませんでしたが、私は物の怪の類いが大の苦手なのですっ!!」ガクブル
響「いや、多分皆知ってたと思うぞ?そ、それで……どうなったんだ…………?」ゴクリ
……いたのよ。夜の浜辺に、ユラリと突然女の姿が。青白い肌、長くて白い髪……み、見間違いなんかじゃないの!本当に……本当にあの夜に……っ!!

い、いやぁぁぁぁああああああっっっ!!!ほ、ほらぁ!コイツよ!コイツ!!
貴音「あ、あぁ…………あ。」フッ
た、貴音っ!しっかりしなさい!!ほら、目を覚ましてっ!!頼りない響と二人きりにしないでよぉ!!
響「だ、誰が頼りないんだよっ!……っていうか、この中で自分が一番頼りになると思うぞ?いや、本当に。」
は、はぁ?それってどういうこと……?
響「いや、だってこの女の人って……
あ、ほら。」