へぇ……『蒼い鳥』ね。なるほど、この時のアンタにはピッタリな一曲だわ。

千早「バラエティーが不馴れなこともあって、賑やかな雰囲気なのに孤独感を覚えていたから……この歌の強さに頼りたかったのよ。おかげで少しスッキリ出来たし、だからこそプロデューサーの励ましも素直に受け入れられたんだと思う。」

うんうん、まさに歌の力ってやつよね。第二話で私の相棒はシャルルだって話をしたけど、アンタにとっての相棒はさしずめ歌ってところかしら。さすがはウチの歌姫ね♪

千早「相棒……確かにそうなのかもね。この頃は歌にすがってばかりだったけど、最近は少しだけ対話できるようになった気がするの。歌には助けられてばかりだったから、今度は私が歌に何かしてあげたいなって……なんて、おこがましいわよね。」

ううん、そんなことないわ。そういう考え、すっごくアンタらしいもの。って、貴音のヤツ……さっきまでふざけ倒してたのに、いきなり深いこと言い出したわね。やけに雰囲気があるのが腹立つわ……





千早「歌と料理が似てるなんて考えたこともなかったけど……その後に我那覇さんが『皆のために美味しい料理を作るさー。』って言ってくれたのを聞いてハッとしたの。彼女にとっての料理が、私にとっての歌なのかもしれないって。だったら無下には出来ないでしょ?」

……ごめん。今のモノマネ、もう一回やってくれない?不覚にも可愛いなって思っちゃった。

千早「も、もうっ!だから、からかわないでって言ってるでしょ!?……正直言って、この時も完全に切り替えられたわけではなかったわ。でも、せめて残りの時間だけは真剣に料理に打ち込もうと決心したの。春香にもフォローをお願いして、実際何度も助けてもらって……って、私ったら春香に頼ってばかりね。」

ふふっ、いいんじゃない?だって春香、嬉しそうな顔してるもの。迷惑なんて少しも考えてないと思うわよ?

千早「……私は本当に周囲に恵まれてるわね。さぁ、そろそろ次のシーンに進もうかしら。
アニマス0407