は、春香……こんな時まで芸人根性を発揮しなくたっていいのに。

千早「ち、違うのっ!春香は真面目に料理をしていたわ!なのに、番組のスタッフが大鍋にタコを仕込んでて……それに驚いた春香がバランスを崩してしまって……だから、春香は悪くないのよ!本当よ?」

ふーん……なるほどね。ま、おおかた若くて可愛いアイドルがキャーキャー言ってる絵が欲しかったんでしょ。あのディレクターが好みそうな……あっ!コイツ、また下から撮ろうとしてっ!!

千早「……私にだけなら我慢できたわ。でも、まさか春香にまでこんな下品なことを……自分のワガママで機嫌が悪かったのは認めるけど、この時は本当にそれが我慢できなくて……気がついたら怒鳴ってしまったの。これの何が面白いんですかって。」





ふんっ!こんなの怒鳴られて当然よっ!この司会のカエルも、さっきからずっと煽っててウザかったし……こっちが新人アイドルだからって舐めてんじゃないわよ!ほんっとムカつくわ!!

千早「み、水瀬さん。落ち着いて、ね?確かにこの時は腹立たしかったけど……もう過ぎたことだから。それに私も生放送なのに感情をセーブできないなんて……プロ失格だわ。」

そんなことないでしょ!アンタ、よく我慢した方よ。もし私が現場にいて同じことされたら、きっとこんなもんじゃ済まないわ。カメラマンに平手打ちして、セットやカメラを滅茶苦茶にして……ん?ひょっとして、私のアイドル人生って下手したら早々に終わってたんじゃ…………

千早「ふふっ……ありがとう、水瀬さん。まるで自分のことみたいに怒ってくれるなんて……やっぱりアナタは優しい人ね。」ニコッ

うっ……べ、別に?ムカついたのをムカついたって言っただけよ!んで、どうしたのよ。この凍りついた現場の雰囲気。

千早「それは……次のシーンを見てもらえれば分かるわ。
アニマス0405