○月17日
彼の守護する人間の病状が悪化しているようだ。
そのせいで明らかに○○が取り乱している。

自分の守護する人間とともだちになんかなるからそうなるのだ。
人間は守るべきものだが、それは決して馴れ合いをしろということではない。
我々の使命はあくまで守護なのだから。



○月29日
○○の守護する人間がついに死の宣告を受けたようだ。
彼の死は一週間後に決定した。

…だというのにあの天使はまだ嘘だこんなのおかしいなどと喚いている。
神の決めた運命に文句を言ってもしょうがないだろうに。
彼にはまたお説教をすべきかもしれない。



×月2日
最近○○の様子が変わった。
私のお説教が効いたのか、最近では人間の死について文句を言うこともなくなった。
表情も明るい。やっと受け容れる気になったのだろう。
それでこそ天使だ。


×月5日
私の感覚が鈍っていなければ今日があの人間の死ぬ日だ。
最近は彼のことを見ることもなくなったが、我々天使にも敬意を忘れない清らかな魂の者であった。
常の行いも良好であったようだし、次に生まれるときにはきっと良い人生を歩めることだろう。
私の守護する人間にもそこは見習って欲しいものだ。


syuki2