愛国心があったわけでも、ましてや出世欲に駆られたわけでもない。

理由は2つ。
1つはまあ世話になった団長を慕って、もう1つは……強い奴と戦えると思ったから。

まあ、その鼻っ柱はすぐに折られることになるんだけど。

デイン兵の層の厚さは半端じゃなかった。
四駿は当然、一般兵の練度だってかなり高くて傭兵のころから一緒にやってた奴らは次々に脱落していった。

それでも俺と他の数人は必死で食らいつき、ガリアとの決戦部隊として選抜される程度には重用されるようになっていた。


……そうだ。

デインとクリミアの最後の決戦。
俺はお前達とそこで戦ってたんだよ。

残念だけどクリミア城内配備の最精鋭には選ばれなかったけど。

外伝4