自分の素養と興味が噛み合った結果というか……父や傭兵団の人、とくに団長が教えてくれることは何でも興味を持ったし、吸収も早かったと思う。
戦う手段、傭兵の流儀、戦場での心得などなど。
覚えの良い生徒に気を良くしたのか、父たちは惜しみ無く俺に技や知識を与えてくれた。
俺もそんな父親らの期待に応えたい、と思うようになっていた。
元に初めて共に戦場に立ったときの父の顔は今でも思い出せる。
そして父が剣を置く頃には、俺は団の十人長を任されるようになっていた。
まあ、それなりの立場だったよ。
上に居るのは団長くらいだったから。
そんな折だったかな。
俺達の傭兵団をデインの正規兵として迎えらようって話があったのは。
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