「えい!やっ!」
(剣を振る女の子がいる
華奢な見た目ではあるが、剣筋は素人のそれではない
何度も鍛練を重ねた、精練された剣筋だ)
「んー……1人の訓練じゃそろそろ限界かな。
素振りも飽きたし、どっかに良い相手でもいれば……ん?
おーい!そこのひとー!」
(どうやら、こちらを呼んでいるようだ
失礼ながら、跳び跳ねながら手を振る姿は容姿以上に幼く見える)
「そう、そこのあんた!
確か新入りの○○だよね。
はじめまして……じゃーないと思うけど、あたしのこと覚えてるかな?」
(頷いて彼女の名前を答える、むしろ1番印象に残っていたくらいだ)
「お、覚えてくれてたか!
いやぁ、嬉しいねぇ。
まーそれよりも、ちょっと失礼。
んー……ふむ……。」
(軽く肩の側面を叩いたり、手の平を確認している
どうやら値踏みされてるようだ)
「ふむふむ!
なかなか良いガタイしてるじゃん。
そこそこに歴戦の戦士と見たね。」
(どうやらお眼鏡にはかなったようである
いろいろと距離感は近い気がするが、これが彼女の普段通りなのだろう)
「よし、ならばいざ!
尋常に勝負といこう!」
(なぜと、そう反射的に問う
こちらを戦士として認めたまでは分かるが、なぜそこから急に勝負になるのだ)
「そりゃもちろん、あんたが強そうだからだよ。
普通の修行にも飽きちゃったし、ちょうど良いところだったんだ。」
(さも当然、と言わんばかりの返答だ
……短い間ではあるが、なんとなく彼女の人となりが理解できた気がする)
「納得いった?
なら勝負しようよ!
まさか……逃げるなんてしないよね?」
(……そこまで挑発されて退くほど自分は大人ではない
売り言葉に買い言葉、女だからといって手心を加えるつもりではないと警告する)
「もっちろん!望むところだ!
あんたの本気!あたしに見せてよ!」
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