楽園に辿り着きし者の真実を、証明することはできるのか――七つの古則のうちの5つめの古則だね。
楽園の存在証明に対するパラドックスだ。
ひとつ。楽園に辿り着いた者は、手に入れた悦楽を失う理由がないため、楽園から出ることはない。
ふたつ。よって、楽園の内部からの証言は外部に届かず、楽園の存在は証明できない。
みっつ。もし楽園の外へ出た者がいたならば、そこは真の楽園ではなかったと言える。

私は……そうだね、エピクロス的快楽観のような論理に基づいてこの古則を解釈したけれど。

そして、全ては無意味だと結論づけたけれど。

ああ、君に“あの言葉”を言われた時は、揺らいだともさ。
そして満たされた。君という人間が、ほんの一欠片でも理解できた気がしてね。
私の完敗だとも。本当に。