「んん……あぅ……」
尊の指が優しく出入りするたび、貴女の中から白い液体が溢れ出した。それは鮮やかな赤と混ざり合い、薄桃色のシーツに点々と染みを作っていく。その光景に尊は複雑な表情を浮かべた。
「……こんなにしてしまって……すまない」
尊の謝罪に貴女は首を振る。痛みはあったものの、それ以上に充実感と幸福感の方が勝っていたのだ。だが彼女の視線はすぐに尊の股間に向けられた。
雄々しく屹立したままのペニス。尊は貴女を気にかけて自慰に及ぶことを決めたようだ。
「先生……そんなの……」
貴女の眉間に小さな皺が寄った。自分の存在を忘れたかのような自慰行為に子供じみた嫉妬心が湧き上がる。
衝動的に上体を起こすと——尊の指がまだ彼女の内部にあることも忘れずに——尊の陰茎に手を伸ばした。
「うっ……!」
貴女の予想外の行動に尊は息を詰まらせた。細く柔らかな指が自分のペニスを包み込む感覚。しかも彼女の体内にはまだ自分の指があるのだ。二つの粘膜の感触が神経を通して交錯する。
「先生……私も欲しいんです……もう一度……」
貴女の目は熱を帯びていた。痛みよりも求めたい欲望の方が強くなっているのだ。尊は葛藤した。肉体的には十分可能かもしれないが、精神面での負担を考えれば——
「無理をすることはない」
「無理じゃありません!」
貴女の声には強い意志が宿っていた。尊の指を挟んだまま両膝を立て、自ら秘裂を開いてみせる。そこは既に十分すぎるほど解れ、誘うように蠢いていた。
「先生ので……もう一度……お願いです……」
切実な訴えに尊の理性が揺らぐ。ここまで求められてなお拒否できる男がいるだろうか。彼はゆっくりと指を引き抜くと、貴女の頬に口付けた。
「分かった……けれど痛くなったら必ず言うんだよ」
「はい……!」
貴女は嬉しそうに微笑むと、自ら尻を持ち上げた。尊の先端を誘導するように腰を落としていく。
一度目より格段にスムーズに飲み込まれていく感覚に、二人の呼吸が重なった。
「あっ……」
再び受け入れる貴女の表情には痛みだけでなく期待が滲んでいた。尊は彼女の反応を見極めながら慎重に動く。決して自己の快楽に溺れることはなかった。
代わりに貴女の弱点を見つけようと全身に意識を集中させる。
「んっ……あぅっ」
ゆっくりと円を描くように腰を使えば、貴女の背中がしなる。胸の膨らみをやわやわと揉みしだけば、内壁が応えるように締まる。
そして最奥を軽く突くように角度を変えれば——
「ひゃうっ!? そ、そこ……なんか変ですぅっ」
未知の感覚に戸惑う貴女を安心させるように尊は頬に唇を落とした。優しくも確実な愛撫が次第に彼女を高めていく。
彼女が感じるたびに尊の陰茎を包む粘膜が脈打ち、得も言われぬ快楽を彼にもたらした。
「先生……あっ……先生のっ……すごいっ」
貴女の細い足が尊の腰に絡みつく。逃すまいとするかのような強さで締めつけられ、尊は思わず息を詰めた。
この束縛感さえ新たな愉悦として受け止めつつある自分に苦笑いする。
「……痛くはないですか?」
「ぜんぜんっ……気持ちよすぎて……ああんっ!」
尊のこめかみから垂れた汗が二人の結び目で弾けた。その一滴が貴女の口に入り込むと、彼女はうっとりとした目で尊を見上げた。そして両腕で彼の頭を引き寄せると——
「もっと……ください」
唇を求めるように吸い付きながら囁く。尊もそれに応えて深く口付けた。互いの舌が絡み合う音と結合部から溢れる水音が部屋中に響き渡る。
初めての行為とは思えないほど二人は溶け合い、一体となっていった。
お互いの口を食い合うようなキスの中、尊の舌が貴女の硬口蓋をざらざらと嬲ると、貴女の腰が大きくしなった。声にすることもできず、ビクビクと体中が震え、貴女は怖くて尊にしがみついた。
イくことがこんなに気持ちいいなんて……貴女はセックスを知ってしまった自分が恐ろしくなった。
尊はそんな彼女の内心を知る由もなく、今度は寸前でペニスを抜き去ると貴女のお腹に精液を吐き出した。温かい液体が肌に広がる感覚に、貴女の全身が微かに痙攣する。
彼女はまだ息を整えることができず、ただ尊の胸に顔を埋めて震えていた。
「大丈夫ですか?」
優しく問いかける尊の声に、貴女は小さく頷くだけで精一杯だった。初めて経験する絶頂の余韻は想像以上に強く、思考さえ霞んでしまう。
だがそれと同時に確かな充足感が彼女を満たしていた。
「先生……ごめんなさい……私…」
言葉にならない感謝と恐れがない混ぜになって溢れそうになる。尊は何も言わずに貴女の頭を撫で続けた。
二人の荒い呼吸だけが静かな寝室に響き渡る。窓から差し込む朝日が新たな一日の訪れを告げていた。