(″皆のために″と言葉は押し込められて辿り着いた山。
小さな桃の木の傍に今にも朽ちて崩れ落ちそうなこれまた小さなお社がある。)
……。
(ふと頭の上に射した影を見上げるとお社の後ろに佇む人が居る。)
…どうした?迷子?
(目が合うと優しく笑ったその人がお社の隣の桃の木の近くに腰を下ろした。)
こんな山奥に一人でどうした?迷子になるような場所じゃないだろ。
困ってんなら麓まで送っていくよ。
(″送っていく″と人懐っこい笑顔で言ったその人をよく見ると髪は桃の葉のようだし、何よりその背に桃の木を背負っていて立ち上がったその背丈は大人たちよりもずっと大きい。)(多分この人は人ではなく神さまだ。)
…?
どうした?もしかして腹減ってる?
神さまへの供物になりにきました